費用・収益の繰延・見越(経過勘定)

有形固定資産の売却決算予備手続

費用の繰延

 今年の諸費用の勘定科目に計上した額のうち、来年以降の分まで含まれているものがあります。決算に当たり、そのような費用の前払い分を今年の費用から除き、正しい費用の額にしなければなりません。

  • 費用の前払い分を今年の費用から除くために、費用の前払い分の額を、前払費用勘定(資産勘定)の借方と、それを計上していた勘定科目の貸方に記入します。

 この講座では、020で支払った自動車保険料が来年の1月分まで含まれていますので、60,000 × 1ヶ月 ÷ 12ヶ月 = 5,000 を前払保険料勘定の借方と損害保険料勘定の貸方に記入します。295

収益の繰延

 同じように今年の諸収益の勘定科目に計上した額のうち、来年以降の分まで含まれているものがあります。決算に当たり、そのような収益の前受け分を今年の収益から除き、正しい収益の額にしなければなりません。

  • 収益の前受け分を今年の収益から除くために、収益の前受け分の額を、それを計上していた勘定科目の借方と、前受収益勘定(負債勘定)の貸方に記入します。

 この講座では、263で受取った駐車料が来年の5月分まで含まれていますので、2,000 × 5ヶ月 = 10,000 を雑収入勘定の借方と前受駐車料勘定の貸方に記入します。297

費用の見越

 まだ今年の諸費用の勘定科目に計上されていないけれども、今年に帰属すべき費用で来年以降確実に支払のあるものがあります。決算に当たり、そのような費用の未払い分も含め、正しい費用の額にしなければなりません。

  • 費用の未払い分を今年の費用に含めるために、費用の未払い分の額を、それを計上すべき勘定科目の借方と未払費用勘定(負債勘定)の貸方に記入します。

 この講座では、264で借り入れた借入金の支払利息の12月分がまだ計上されていませんので、1,800,000 × 0.04 × 1ヶ月 ÷ 12ヶ月 = 6,000 を支払利息勘定の借方と未払利息勘定の貸方に記入します。296

収益の見越

 同じようにまだ今年の諸収益の勘定科目に計上されていないけれども、今年に帰属すべき収益で来年以降確実に収入のあるものがあります。決算に当たり、そのような収益の未収分も含め、正しい収益の額にしなければなりません。

  • 収益の未収分を今年の収益に含めるために、収益の未収分の額を、未収収益勘定(資産勘定)の借方とそれを計上すべき勘定科目の貸方に記入します。

 この講座では、032で預け入れた定期預金の受取利息、3月〜12月分 1,000,000 × 0.012 × 10ヶ月 ÷ 12ヶ月 = 10,000 と082で購入したP国債の受取利息 1,000,000 × 0.018 × 5ヶ月 ÷ 12ヶ月 = 7,500 の合計 17,500 を未収利息勘定の借方と受取利息勘定の貸方に記入します。298


決算に当たり一時的に使われる未払費用勘定・未収収益勘定・前払費用勘定・前受収益勘定を、経過勘定といいます。
4つの経過勘定
 費用収益
繰延前払費用前受収益
見越未払費用未収収益
 
  は資産勘定
  は負債勘定

前払費用勘定前払金勘定前受収益勘定前受金勘定未払費用勘定未払金勘定未収収益勘定未収金勘定の違いに注意して下さい。



Wikipedia
複式簿記経過勘定
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本:税務会計

簿記入門講座 創業から決算まで有形固定資産の売却決算予備手続
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